Vic Chesnutt、最新アルバム 「North Star Deserter」 。

今年のベストアルバム。

重たく、悲しくも悲壮感はないというVic Chesnutt節は不変。

アルバム「About to Choke」以降は、カントリー風味が増し明るくなった印象があり、久しく聞いていなかったのだが、今回はGSYBE（ゴットスピード?）のメンバーが参加しているということで購入してみました。

それが大当たり。
これだけのキャリアがあれば丸くなるのが常であるのだが、このアルバムは丸くなるどころかカオスそのものの。豪音グランジ時代のニールヤングに匹敵する、グランジィなギターがウネり、かつシンフォニックな大曲が目白押し。

バックを勤めたカナダ人脈などの影響が大きいのかもしれないが、これほど攻めたシンガーソングライターのアルバムは久しく聴いたことがない。

普通に弾き語りしただけでも素晴らしい音楽を作れる人間が、若手のミュージシャン（？）とコラボを行い、同等にせめぎ合い作られたアルバム。本気の人間達が本気で取り組み合った結晶。

Vic Chesnutt 「About to Choke」に関するテキスト